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鳴  無  神  社  社  殿



   おとなしじんじゃしゃでん



    重要文化財 (建造物)     指定年月日 : 昭和28年 3月31日
                   昭和28年1月16日 高知県保護有形文化財(建造物)


 
   高知県須崎市浦ノ内  ・  鳴無神社 (おとなしじんじゃ)
         


   この神社は、波静かな横浪三里の奥深く鎮座する古社である。現在の社殿の建築年代は棟札写し(むなふだうつし)
  墨書または神前に奉納されている石燈籠、手水鉢(ちょうずばち)、鰐口等の刻銘により、山内忠義が寛文3年(1663)
  に再建したものと考えられる。
   本殿は、土佐では珍しく春日造りで、三間社の小さな建物である。
   屋根はこけら葺きで箱棟を据え鬼板を付け、3組の置千木(おきちぎ)と勝男木(かつおき)を置いている。木割りは繊細 
  で、絵様や彫刻はきわめて精緻なものが見られる。幣殿と拝殿は連なって1つの建物となり、その平面は凸型となっ
  ている。本殿の精巧華麗さは簡潔であり、清楚な幣殿、拝殿によってさらに光彩を放っている。海からの夕暮れの
  光線が本殿の彩色を照らす時、軒下空間では、えもいわれぬ夢幻世界が表出される。



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