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観 音 正 寺 観 音 堂



   かんのんしょうじかんのんどう



   高知県保護有形文化財 (建造物)         指定年月日 : 昭和28年 1月16日



   高知県高知市春野町芳原  ・  観音正寺
         


   観音正寺は今は廃寺になっているが、昔は境内も広く繁昌していたらしく、本堂の東下の広い畑の中には庫裡
   (くり)の跡と古い井戸が残っている。 この建物は観音正寺の本堂で、建築年代は明確ではないが、2代藩主山内
  忠義が建立したものと伝えられている。
   本堂は3間四方の小さなお堂で、正面に1間の向拝(こうはい)が付いている。屋根は近年桟瓦(さんがわら)葺きに替え
  られているが、当初はこけら葺きで均整のとれた落ち着きのある建物だったと考えられる。
   向拝の虹梁(こうりょう)についた木鼻の雲龍の彫刻をはじめ、蟇股(かえるまた)、間斗束(けんとづか)などの彫刻は極め
  てすばらしく、当初はお堂の内外に彩色が施され、彫刻には極彩色が施されて優美絢爛な建物であっただろう。