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岡   御   殿

   おかごてん



   高知県保護有形文化財 (建造物)   指定年月日 : 昭和60年 4月 2日



   高知県安芸郡田野町  ・  田野町
         


   藩政期中頃の田野は田野千軒ヶ浦と呼ばれ、田野5人衆をはじめとする豪商が軒を並べ、薪炭、酒、塩などや
  魚梁瀬美林の木材の集散地として繁栄していた。
   岡御殿の所有者、岡家は豪商の筆頭格で、半の財政のため御用金を献上したため、5人扶持、名字帯刀御免、
  独礼御目見得などの特権が与えられている。
   御殿は藩主の参勤交代や東部巡視の時に本陣(宿泊所)として使用された。
   建物は天保13年(1842)に建築され、高知城本丸書院を思わす8畳の上段の間を中心に鞘(さや)の間、湯殿(ゆどの)
  砂雪隠(せっちん)などがあり、当時の本陣の様子がよく理解できる。
   こけら葺き屋根の形は美しく、軒下に見える化粧の扇垂木は軒下空間に魅力を与え、県東部に残る書院造りの
  貴重な遺構といえる。