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木 造 薬 師 如 来 及 び 両 脇 侍 像


 
   もくぞうやくしにょらいおよびりょうきょうじぞう

 

   重要文化財 (美術工芸品 −彫刻− )       指定年月日 : 大正 5年 8月17日



   高知県高岡郡佐川町丙 大乗院  ・  大乗院 
         


   像高は、薬師如来86.5cm、日光菩薩105.2cm、月光菩薩105.8cm。
   中尊(ちゅうぞん)は右手をまげて掌を前に五指をひらき、左手は膝上において掌を上に第3,4指をまげて薬壺(やっこ)
  をとり、衲衣(のうえ)を偏袒右肩(へんたんうけん)につけ、左足を上に結跏趺坐(けっかふざ)する。
   日光菩薩は腰を少し左にひねり、右手を垂下して五指をのばし、左手はまげて蓮華(れんげ)をとる形とする。
   月光菩薩は腰を右にひねり、左右の手を日光と逆にして全く対称的な姿態につくる。
   いずれもヒノキの寄木造(よせぎづくり)、玉眼(ぎょくがん)の漆箔像(しっぱくぞう)である。
   中尊は小さな肉髻(にっけい)を低くつくり、螺髪(らはつ)は切り付けで、肉髻珠(にっけいしゅ)、白毫(びゃくごう)を入れ、面貌、
  体部、着衣の表現に締まりがあり写実的である。
   日光、月光は宝髻(ほうけい)を高くつくり、おだやかで、肉付きも過不足なく、衣文(えもん)も写実的に表現されている。
   鎌倉時代の作。