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木 造 金 剛 力 士 立 像


 
   もくぞうこんごうりきしりゅうぞう

 

    高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −彫刻− )     指定年月日 : 昭和30年 2月15日
 


   高知県土佐市谷地(やつじ)   ・  谷地地区
         


   像高は、阿形(あぎょう)204.0cm、吽形(うんぎょう)200.0cm。
   阿形は、腰を左にひねり、右手を垂下して五指をひらいて掌を下にし、右手は曲げて持物(じもつ)をとって後頭部に
  ふりかざし、右斜め前をにらみ、吽形は、腰を右にひねり、右手をまげて掌を上に五指をひらき、左手は垂下して拳
  を握り、前方をみおろし、相対して立つ。
   ヒノキの寄木造(よせぎづくり)、彫眼(ちょうがん)の彩色像で、肉身部を朱、裳(も)を黒色とする。
   全体に比較的バランスよく、上半身の動きやたくましい筋骨の表現にみるべきものがあるが、下半身は大腿部の
  大きさに対して脚部が小さすぎ、指の表現も五指とも同型同大で変化にとぼしい。未完成といわれるゆえんである。
   制作は室町時代からやや時代のくだる感がある。