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木 造 地 蔵 菩 薩 坐 像


 
   もくぞうじぞうぼさつざぞう

 

    高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −彫刻− )     指定年月日 : 昭和32年 1月18日
 


   高知県香南市香我美町山北 金水寺(こんすいじ)   ・  金水寺
         


   像高140.0cm。
   右手をまげて前方に木製の錫杖(じゃくじょう)をとり、左手はまげて前方にある掌を上にして宝珠(ほうじゅ)をとり、右足
  を上にして結跏趺坐(けっかふざ)する。
   円頂(えんちょう)(まるい頭)に髪際(はっさい)(額の髪の生えぎわ)をつくらず、腹前の衲衣(のうえ)の下から裳(も)の上端
  と結び紐(ひも)をあらわす。
   ヒノキの寄木造(よせぎづくり)、彫眼(ちょうがん)の像で、眉、眼、唇、腹帯の結び紐のみ彩色をほどこすほかは素地(そじ)
  のままとする。 衣文(えもん) の彫りは浅く、抑揚にとぼしく形式化して平凡なものとなっている。
   平安時代後期の作。
   本像はもと近くの
生能寺(せいのうじ)の地蔵堂にあったが、同寺の退転によって享保12年(1727)当寺に地蔵堂ととも
  に移され、その後明治4年(1871)当寺も廃寺となり、地蔵堂のみ残ったものという。