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木 造 地 蔵 菩 薩 像 ( 千 体 地 蔵 )


 
   もくぞうじぞうぼさつぞう(せんたいじぞう)

 

    高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −彫刻− )     指定年月日 : 昭和44年 8月 8日
 


   高知県香美市香北町朴ノ木 高照寺   ・  高照寺
         


   内法(うちのり)の縦139.0cm、横92.0cm、奥行56.0cmの厨子(ずし)(仏像や仏舎利(ぶっしゃり)を納める扉のついた箱状
  の入れもの)の中に36段の段を作り、中央上段に像高36.0cmの中尊(ちゅうぞん)を置き、左右に像19.2cmの像を5軀(く)
  ずつ配し、その間をうめるように像高6.0cmの小像を1000体配列する。 その数1011を数える。
   中尊は一木造(いちぼくづくり)、玉眼(ぎょくがん)の彩色像で左右の10尊も中尊になろう。 1000体の小像は細部を省略し
  た丸彫りで、いずれも小さいため彫刻としてとりたてていうほどのものではないが、もとの段の枠板の墨書銘に、永徳
  3年(1383)亡き父母の菩提をとむらうために大中臣道兼(おおなかとみみちかね)がつくったもので、絵師沙弥淨照(しゃみじょう
   しょう)
、秋山八郎朝資(ともすけ)の名がみえる。
   中世の造仏資料、信仰資料として貴重である。