もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう 高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −彫刻− ) 指定年月日 : 昭和38年 7月 5日 高知県長岡郡大豊町粟生(あおう) 定福寺(じょうふくじ) ・ 定福寺 6軀(く)あり、像高は111.5cm〜114.2cm。 いずれもヒノキの一材より丸彫りしたもので、手、足先を矧(は)ぐものもあるが、ほとんど共木でつくり素地(そじ)仕 上げとするが、眉と目に墨を入れ、口唇に朱をさす六地蔵である。 3軀は正面し、右手に錫杖(じゃくじょう)をもつもの、両手で宝珠(ほうじゅ)をさげるもの、両手で袖に包むものの3通りに つくり、あと3軀は面を左に向け、片手に宝珠をもつもの、両手に宝珠をさげるもの、両手を胸前にあげるものの3通 りとし、いずれも笑う形につくる。 頭部はふくよかに円く、眉目を簡明に刻み、素朴ながらそれぞれ面貌はおおらかで生彩に富み、体部や衣文(えも ん) も簡潔で要を得、本尊阿弥陀を中心とした六地蔵来迎(らいごう)の遺品とも考えられる。 鎌倉時代の作。