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葛 原 神 社 の 御 正 体 類


 
   かずらはらじんじゃのみしょうたいるい

 

   高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −工芸品− )     指定年月日 : 昭和53年 1月31日



   高知県高岡郡日高村下分 葛原神社(かずらはらじんじゃ)   ・  葛原神社
         


   葛原神社の創建は、所蔵の鏡像等により平安時代後期をくだらない。
   日高村の奥の谷に所在する葛原神社は、古く葛原若一王子宮(にゃくいちおうじぐう)と称し、熊野若宮を奉斎(ほうさい)
  ていた。 そのため、御正体(神体のこと)として、平安後期の2面の線刻(せんこく)十一面観音像が保存されている。
   1面は径28.5cmで鋳銅(ちゅうどう)、他の1面は径18.3cmで鍛銅(たんどう)である。 平安後期は神仏混合の時代である
  から、若一王子の本地仏(ほんちぶつ)十一面観音を祀るのである。
   この2面の鏡像の他に、県の文化財として桜枝双鳥鏡(さくらえだそうちょうきょう)(径8.1cm・藤原後期)、四葉柏双雀方鏡 
   (よつばかしわそうじゃくほうきょう)
(縦23cm、横17cm・鎌倉時代の永仁3年の墨書銘(ぼくしょめい)が鏡面にある)、銅造懸仏
  (どうぞうかけぼとけ)(径6.7cm・鎌倉時代)、三仏双鶴鏡(さんぶつそうかくきょう)(径11.5cm・室町時代)がある。