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波 介 出 土 の 銅 矛


 
   はげしゅつどのどうほこ

 

   高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −考古資料− )     指定年月日 : 昭和53年 1月31日



   高知県南国市岡豊町八幡 高知県立歴史民俗資料館  ・  高知県
         


   土佐市波介(はげ)(東本村)万福寺山林の中腹より、2本の銅矛(弥生時代後期)が明治16年(1883)に発見されて
  いる。
   万福寺域内の墓地修復の際、地表面下90cmの深さから鋩(きっさき)部を南に向けて2本重なって出土している。
   小さい方は、中広形 式で全長82.8cm、背(むね)の鎬(しのぎ)もはっきりし、鋩に近いところと穂部にかけて素(す)
  みられる。 穂部の最大幅8.1cm、関(まち)部幅9.1cm、扁平式の耳には孔がない。
   大きい方は、広形 式で全長89cm、穂部の最大幅10.6cm、関部幅11.2cmで、突線式の耳部はよく残り二重弧文
  がみられる。 全面に緑銹(りょくしゅう)がみられ、美しい形をそのまま残している。
   この2本の銅矛とも、本県では最高の出来栄えのものである。