とさわし (かりやましょうじし) 高知県保護無形文化財 指定年月日 : 昭和55年 5月13日 高知県吾川郡仁淀川町狩山 ・ 土佐和紙技術保存会 伝統的製紙法による土佐和紙のひとつ。 池川町(現:仁淀川町)狩山は、製紙業の盛んな土地で、このことは、天明の池川紙一揆によっても知れる。 天明4年(1764)に竹ノ谷集落でも紙漉き48人を数えているが、天明5年に池川郷では京屋常助という藩指定商人 が一手に買い占め、農民の自由売買、他国商人の出入りを差し止めた。 不作とも相重なって、7年に池川、用居の農民は伊予へと逃散を決行した事件の後、再び製紙盛況となるが、赤 楮(あかそ)を原料し、蒸したあと黒皮をけずり白皮とし、石灰を入れた釜湯に浸してしみこませて蒸したあと、川水で 晒(さら)し、手打ちで柔らかくして仕込み、竹簀(たけす)で漉き上げるものであり、須崎半紙と同じ製法である。