香美市立鏡野中学校 2009年度研究推進について
【1】教育目標およびめざす生徒像について
教育目標
一人ひとりを大切にし、自主性・創造性にとみ、知性豊かで心身共に健康な人間の育成をはかる。
めざす生徒像
・ 人をたいせつにする生徒(人権感覚豊かな生徒)
・ 目的に向かって自ら行動する生徒(自主性をもった生徒)
・ よりよきものを創りあげようとする生徒(自主性を身につけた生徒)
  教育目標については、本校の校訓である「自主・創造」や本校が以前より進めてきた「人権教育をすべての教育活動の基盤とすること」を継承し、さらにこれからの社会に求められている人間像をふまえた教育目標になっていると思われる。また学校運営方針でも、2009年度も「一人ひとりを大切にする教育」の実践を継続すると、明記されている。わたしたちは、生徒一人ひとりを大切にし、この教育目標にむけて教職員全員で取り組んでいかねばならない。
  教育目標より次のように、めざす生徒像を具体化した。
@ 「人権を尊重し、差別を許さない、人権感覚豊かな生徒。」「自分を含めたすべての人を大切にできる生徒。」になってほしいということから「人を大切にする生徒」
A 「目標とする進路を達成できる生徒」「部活動や行事などで目標を立て、それに向かってがんばることのできる生徒」「しんどいことも頑張れる生徒」。そのためには、やらされるのではなく自主的に行動できる生徒になってほしいということから、「目標に向かって自ら行動する生徒」
B 生徒会活動や学校行事などを充実させ更に発展させてほしいという願いも込めて「よりよいものを創りあげようとする生徒」
【2】本年度の重点目標について
1.身の周りの差別やいじめに気づき、なくそうとする主体的な生徒の育成をする。
2.忍耐力・規範意識・集団意識を培い、達成感を持たせる。
3.生徒会活動・学級活動を通じて、主体的な自治集団の形成を図る。
4.分かる授業の創造を追究し、自ら学ぶ意欲を育てる。
4つの重点目標は、教育目標とめざす生徒像を実現するためのものである。
  (1)のめざす生徒像については、様々な場面で常に教員の意識に上っていると思われるが、重点目標についてはそれほどでないように思われる。生徒達のなかには、身のまわりにいじめや差別があることに気づき、なくそうとする具体的な行動ができたり、自分たちの生活をよりよくするために自ら行動したりすることができる生徒が徐々に増えてきており、更に行動化できる生徒を育てていかねばならない。
  上記の重点目標の中で、特に下線を付けた部分はまだ不十分であると感じられる。どれもが重点的に取り組まねばならない内容ではあるが、現在の鏡野中学校で必要なことは、学習においてもその他の面においても「自ら」やってみようとする意欲であり、どうすればそれを実現・実行できるかを「学ぼうとする意欲」である。
  このことから、本年度もこの四つを重点目標としながらも、『学ぶ意欲をどう育てるか』により重点を置いて取り組んでいきたい。
【3】本年度の研究主題について
 @生徒の実態
  学校生活全体を見れば、「人を大切にする」という考え方や、それを実践しようとする気持ちは多くの生徒に芽生えつつある。生徒会活動や部活動においても自主的積極的に取り組んでいる生徒が増えつつある。授業においても、前を向いて顔を上げて聞けている生徒が増え、落ち着いて取り組めている。その反面、全員がやる気を持って主体的に取り組んでいるとは言い難い。まじめにしなければならないとか、友達の意見は聞かなければならないとかという意識や習慣は身についてきてはいるが、高校に進学するためには…というように、やらなければならないからやっているという生徒がいる。やる気をもって、授業やその他の活動に取り組んでいる生徒もいるので、彼らの気持ちを全体へ広げる取り組みが必要ではないだろうか。
  保護者や生徒の願いの一番は学力向上・進路保障であるが、その学力向上を支えるものは、学習に対する興味関心であり、学ぶ意欲である。昨年度は、少しずつ授業、学習規律、学習課題、掃除その他について、みんなでやろうとする意識が芽生えてきて、それが生徒集団の中にしっとりとした落ち着きをもたせている。
  また、身のまわりにいじめや差別があることに気づいて、なくそうとする具体的な行動に移したり、自分たちの生活をよりよくするために自ら行動しようとする意識は広がりつつある。そして、人権についての学びを、学級や全校で行ったり、日々取り組んだりする中で集団意識も育ってきているが、現実にはその中に入れない生徒もおり、その生徒をどう巻き込んでいくかについて、さらに取り組みを進めていきたい。
 A研究主題について
  以上の事をふまえて、本年度も引き続き「『学ぶ』意欲をどう育てるか」に取り組みたい。鏡野中の考える「『学ぶ』意欲」とは、好き・嫌いで物事をとらえずやってみようとする、分からないときに分からないと言える、分からないことから出発して分かろうとする、仲間とともに考えようとする、学んだことをさらに発展させて考える、学んだことを生活や次の授業に生かそうとする意欲であり、態度である。
  そしてその意欲を育てるためには生徒同士のかかわりが必要だと考える。昨年度の研究主題である「学ぶ」意欲をどう育てるかについては、授業研を重ねる中で、教科ごとにはある一つのかたちが見えてきたように思われる。本年度は、それを全教科で、また全学級で具体的な方法を使ってさらに追究していくために「関わり合いを生み出す班活動を通して」を研究主題の副題として付け加えたい。学校の全教育活動の中で、一生懸命取り組む、取り組もうとする集団を作ることが、集団としての学ぶ意欲を育て、そして一人ひとりの意欲をも高めていくと考える。そのために、かかわらざるを得ない最小の単位として「班」を設定し、班を積極的に活用した学級活動や授業を行うことで、集団が高まり意欲が高まってくると考える。そして、その高まりがもう少し大きな集団としての学級、学年、部活、生徒会へとつながっていくことで、学校全体の「学ぶ意欲」が高まり、めざす生徒像に近づくと考える。
  まず、かかわり合う仲間をつくり、本音の言える班、学級づくりからスタートする。学級活動では、班でかかわらざるを得ない活動や課題を設定し、班長やリーダーを育てながら、全体で高まっていく意欲のある集団を育てる。授業では話し合いをして練り上げたり助け合ったりして「分かった、できた」という体験を重ねることで、また、コミュニケーション力を育てることや、将来について考えたり夢を育てることで、『学ぶ』意欲を育てる。かかわり合う最小集団としての班活動を通して生徒たちを育て、より教育目標にせまるために、以下のような研究主題を提案する。
研究主題  『学ぶ』意欲をどう育てるか
         〜かかわり合いを生み出す班活動を通して〜
【4】研究推進組織図
【5】本年度の研究指定について