室戸市教育委員会

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室戸の自然

掲載日:2014年07月18日

室戸の地層(1)

2001年1月13日市教研理科部会の巡検にもとずきました。講師は川添 晃先生でした。

 室戸半島には,四万十帯と呼ばれる堆積層主体の地層が露出しています。この四万十帯は帯状に九州から関東まで太平洋岸に分布しています。海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む(毎年4cmと言われる)ときに、プレートの上に乗っていた海底の岩石がはがれて大陸プレートに順番にくっついていった「付加体」の集まりだと考えられています。

徳島県海府郡宍喰町

宍喰町(水床荘から北へ1Kmくらいの奈半利層と呼ばれる地層です)

宍喰町(乱泥流の痕跡のリップルマーク)

鹿岡鼻

鹿岡鼻(蜂の巣状)

鹿岡鼻(蜂の巣状)

日沖と食堂東

日沖と食堂東(枕状溶岩)

日沖と食堂東(溶岩(玄武岩))

日沖と食堂東(丸山東の食堂の東側の火砕岩)

日沖と食堂東(礫の直径が揃っていませんし、礫の向きがてんでばらばらです)

徳島県海府郡宍喰町
徳島県海府郡宍喰町

徳島県海府郡宍喰町 竹が島〜水床 奈判利層のタービダイト層・乱堆積のリップルマーク
 R55を北上し甲浦北端のトンネル手前を右(海側)へ入ると「国民宿舎水床壮」の看板が眼に入ります。海岸へ出てすぐ正面の島が竹ガ島で、干潮のときはこの入り江に広くきれいなさざなみのあとが砂の上に広がります。
 国民宿舎水床荘を過ぎてしばらく進むと、大きなカーブに「漣痕化石」の標識があります。漣(さざなみ)は海岸や湖岸だが、ここの地層は海底の堆積岩なので漣の痕跡ではないようです。地質時代の海底での堆積の際に、乱泥流の堆積で作られた漣様の文様(リップルマーク)だそうです。英語の説明板もありますから、英語の先生もどうぞおいでください。
*タービダイト
 室戸の堆積岩は海洋の堆積岩(タービダイト)と、タービダイトとは別に海溝付近でできたといわれる変動の激しいズタズタに切れた堆積岩(佐喜浜や岬付近)と部分的に見られるマグマ・マントル起源の岩石で出来ています。室戸沖でできたこれらの岩石が海洋プレートが潜り込むときにはがされて、順番にくっついていって室戸半島ができました。
 ですから室戸での堆積岩の授業はプレートテクトニクスの学習が欠かせません。「付加体」という単語を用いなくても、南海地震にたいする安全対策も含めて室戸の地盤はこうしてできたと教えたいところです。

 水床荘から北へ1Kmくらいの奈半利層と呼ばれる地層です。整然としたタービダイト性の砂岩泥岩互層で層理はまっすぐきれいです。この地層の西は奈半利川までつながっているそうです。
 それでは、この地層の上(侵食を受けてなくなった部分)はどこへつながっていたのでしょうか。どこかに相手がいないとこまりますね。相手をさがすのも地質学の仕事でしょうね。

室戸市鹿岡鼻(夫婦岩) 砂岩の侵食痕(蜂の巣状構造)
 砂岩の表面の硬さによって侵食の度合いが違うので、蜂の巣構造ができます。柔らかい部分は大きく侵食され、硬い部分は侵食に強い。山や川や岬や湾などの地表でもこの夫婦岩のように侵食の度合いの違いが地形を決めることが多いでしょうね。もちろん褶曲・断層などは別の話しですけれど。
 実際の鹿岡鼻が鼻になっているのは夫婦岩が海食の防波堤になっているかも。でも実際には海底地形や潮流のデータなども揃わないと結論は出ないでしょうね。

室戸市日沖と食堂東 枕状溶岩(玄武岩)・火砕岩
 日沖バス停から日沖漁港の小さな突堤に降りると、正面左の一番おおきな岩も枕状溶岩のかたまりです。左の突堤の外側にも溶岩(玄武岩)がたくさん見られます。日沖の枕状溶岩は塩基性が強い玄武岩です。
 気孔の大きさから水深200〜300mと考えられ、また四万十帯の他地区の火成岩の多くが付加体とされているなかで、日沖の火成岩は付加体でなく、現地の火山島か海底火山起源と考えられています。 しかしこの溶岩体は根がないようです。このあたりの海食崖の上のほうにも溶岩があるそうで、そこから転落してきたものと考えられています。
 丸山地区東の食堂のすぐ東側の、不動明王の幟が立つ大きな岩があります。この岩は火山起源の火砕岩です。堆積岩の礫岩ではありません。火砕岩は教科書にも登場していません。
 堆積岩の礫岩の場合は、礫が水中を運ばれる間に侵食を受けて角が丸くなったなめらかな礫で出来ています。礫が堆積するのは水の流れがあるところですから、礫は上流や潮流に向かってきれいに並びますし、また流れが早ければ大きな礫が残り、流れがゆるくなれば小さな礫も安定するなど、礫の並びかたや礫の直径に一定の方向性・規則性を持っています。
 火砕岩では、火山の噴火で山腹または山全体が吹き飛ばされ、飛び散ったり転がった岩の破片が火山や火山の周辺に集積します。その後の続成作用でこのような角がある礫でできた岩になりました。火砕岩の礫は角が侵食を受けた痕跡がなく吹き飛ばされたときのまま角ばっており、並びかたや大きさもバラバラになっています。
●正面左の大きな岩体も枕状溶岩です。下部に枕状の模様がはっきり観察できます。枕状のふくらんだ方が下部になりますが、上から落ちてきた溶岩なので・・・。
●左の国道下の溶岩(玄武岩)。表面は黒くなっていますが内部は緑色が強い。
●丸山東の食堂の東側の火砕岩。祠が祀られています。火山噴火で壊され吹き飛ばされた石が積み重なってできました。角張った礫が集まっています。このすぐ前の海岸にも角礫の集塊岩が多く見られます。これらの集塊岩は、すぐ近くで火山噴火があったことの証明になります。
●礫の直径が揃っていませんし、礫の向きがてんでばらばらです。ひとつひとつの礫の角も壊されたときのままとんがっています。

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