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吾子たちの部屋~紫雲丸遭難事故学習資料展示室~

はじめに

 「省次よ、ここの南海中学校は修学旅行中に多くの生徒が亡くなるという悲しい事故があったがよ・・・。」この話は、南海中学校の前を通るたびに、亡くなったおじいさんがよく私に話してくれたことです。今思えば、紫雲丸遭難事故と私との出会いは小学校低学年の時に遡ります。さて、紫雲丸遭難事故から五六年あまりが経過した現在、ご証言をいただく側の高齢化にともない、受け止める側の意識も薄れていくことが懸念される現状にあります。今回、本校の「紫雲丸遭難事故学習資料室の設置」の目的は、今を生き、次代を担っていく子どもたちが、事故体験者やご遺族の証言、当時の貴重な資料等から、事故の教訓に学び、自他の生命を尊重する精神と生き方を身に付けていってくれることを願って設置するものです。また、一六八名(児童・生徒一00名)の尊い命が奪われた紫雲丸遭難事故を決して風化させてはならず、私ども教育に携わるものは後生に語り伝えていかなければならない責務があるとの強い思いからでもございます。

 紫雲丸遭難事故は、昭和三十年五月十一日午前六時五十六分、香川県高松港沖において発生しました。この事故で、南海中学校修学旅行団をはじめ、百六十八名の尊い命が一瞬にしてうばわれました。

 この事故は、船舶の交通安全と教育面に大きな教訓を残し、本土と四国を結ぶ夢の架け橋といわれた「瀬戸大橋」の早期完成を加速させたことは、多くの人が知るところでもあります。また、教育面においては、泳げない子どもをなくすために全国の小中学校にプールが設置されるようになったともいわれています。さらに、修学旅行の事前学習として、救命胴衣の着用方法や心肺蘇生等の命の教育について積極的に行われるようになったこともあげられます。

 この度、「紫雲丸遭難事故学習資料室」の設置にあたり、犠牲となられた皆様のご冥福を心からお祈りするとともに、この事故の尊い教訓から末永く伝承されることを願ってやみません。 あわせて、このような事故が再び起こることの無いよう、ご一緒にご祈念いただければ幸に思います。

 奪われし 吾子たちの命を 未来につなぐためにも・・・。

高知市立南海中学校

第16代校長 吉岡 省次


写真

海底に沈んだ紫雲丸の写真
海底に沈んだ紫雲丸

引き上げられた紫雲丸の写真
引き上げられた紫雲丸

展示室の写真
学校内の展示室

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