もくぞうしょうかんのんりゅうぞう 重要文化財 (美術工芸品 −彫刻− ) 指定年月日 : 大正 7年 4月 8日 高知県安芸市本町 妙山寺(みょうさんじ) ・ 妙山寺 像高105.5cm。 頭髪の毛筋をこまやかに刻んだ宝髻(ほうけい)を高く結いあげ、童女を思わせる丸顔に白毫(びゃくごう)をはめ、両肩 に天衣(てんね) がかかり、右手をまげて第1、3指を捻(ねん)じ、左手はまげて腹前に蓮華(れんざ)をとる。体を少し右に よじって左足を踏み出して立つ。 ヒノキの寄木造(よせぎづくり)、彫眼(ちょうがん)の像で、いまは木肌をそのまま生かした素木(そぎ)像のようにみえるが、 耳朶(じだ)(耳たぶ)などところどころに漆箔(しっぱく)が残っているところをみると、もとは漆箔像であったものと思われ る。 きめこまかなおだやかなつくりは彫刻というより工芸品といった感じを与える。 造形、彫法ともになかなかの手腕の持ち主の作で、鎌倉時代中期の制作と考えられる。