もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう・もくぞうびしゃもんてんりゅうぞう 重要文化財 (美術工芸品 −彫刻− ) 指定年月日 : 大正 7年 4月 8日 高知県安芸郡馬路村馬路 金林寺(こんりんじ) ・ 金林寺 像高は、不動明王100.6cm、毘沙門天104.5cm。 不動明王は頭頂に蓮華(れんげ)を置き、莎髻弁髪(さけいべんぱつ)を左肩にたらし、上の前歯で下唇をかみ、右肘 を張って三鈷柄(さんこづか)剣(先のとがった三叉の密教の法具をかたどった柄をつけた剣)をとり、左手は体側にた らして羂索(けんさく)(大なわ)を握って体を僅かに左に傾け、火焰光背(かえんこうはい)を負って岩座に立つ。 光背裏に 墨書銘があり、建暦3年(1213)当寺のためにつくられたことがわかる。 毘沙門天は右手に三叉戟(さんさげき)(三叉の刃をつけたほこ)を握り、左手を上にあげて宝塔を掌にのせ、鎧(よろい) をつけ腰を僅かに右にひねって邪鬼(じゃき)(仏法を犯す悪鬼)を踏んで立つ。 ともに、一木造(いちぼくづくり)、彫眼(ちょうがん)の彩色像で、誇張された表情や体のやや硬い彫法は地方色が濃い。 同時期の作。