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木   造   菩   薩   面


 
   もくぞうぼさつめん

 

    重要文化財 (美術工芸品 −彫刻− )       指定年月日 : 昭和32年 2月19日



   高知県高岡郡日高村下分 小村神社(おむらじんじゃ)   ・  小村神社 
         


   その1 縦36.0cm、横21.0cm、厚最大14.5cm。 その2 縦36.0cm、横21.2cm、厚最大15.7cm。
   ともに大きくたばねた宝髻(ほうけい)を低く結い、ゆるやかにカーブを描いて外に張りだす宝冠をつけ、垂髪(すいはつ)
  が二条耳をよぎりおだやかな肉付けのやさしい相好につくる。
   クスの一木造(いちぼくづくり)、彩色の行道面(ぎょうどうめん)(行道は寺院の行事でいまも練供養(ねりくよう)としてその形の
  一部が残っている。 多くは阿弥陀仏などを中心に菩薩や八部衆(はちぶしゅう) − 仏の眷属(けんぞく)として仏法を守る
  8種の天部 − などが従い、行列をつくって練り歩く行事で、行道面はその際につける面)で、その1は上瞼(まぶた)
  ほぼ水平で、下瞼が凹弧を描くおだやかな表情、その2は上下瞼とも凸弧を描き、口の両端をあげてほほえむかの
  ような表情につくる。
   平安時代後期の作。