けんぽんちゃくしょくふけんえんめいぞう 重要文化財 (美術工芸品 −絵画− ) 指定年月日 : 昭和43年 4月25日 高知県南国市岡豊町八幡 高知県立歴史民俗資料館 ・ 高知市比島町 龍乗院 縦107.0cm、横56.2cm。 寿命増長を祈る密教の普賢延命法の本尊で、20臂で右足を上にして結跏趺坐(けっかふざ)し、頭上に四天王を配す る4頭の象は、脚下に19頭の象が支える輪宝(りんぽう)をふまえる。 五仏宝冠(ごぶつほうかん)をいただき、持物(じもつ)と印相(いんそう)は右上から三叉戟(さんさげき)、矢、剣印、鈎、日輪、幢 (はた)、羂索(けんさく)、割三鈷杵(わりさんこしょ)、胸前に五鈷杵(ごこしょ)、左上から剣、鏁(くさり)、輪宝、五鈷鈴、金剛語、羯 麿(かつま)、甲胄(かっちゅう)、金剛牙(こんごうが)、胸に紅蓮華、膝上に拳印である。 条帛(じょうはく)は丹地に卍字文、裳裾(もすそ)は朱地に七宝文、膝は紺地に雷文の截金(きりがね)をおき、装身具、持物 はいずれも金泥(きんでい)とする。 台座蓮弁(だいざれんべん)は朱と緑の繧繝(うんげん)彩色を施し、象は白色の肉身に朱でぼかしをつける。 謹厳な画風で描かれた密教画像で、鎌倉時代後期の仏画の特色を示す。