たち めい くにとき ふいとまきたちこしらえ 重要文化財 (美術工芸品 −工芸品− ) 指定年月日 : 大正 6年 4月 5日 高知県高知市追手筋 高知県立高知城歴史博物館 ・ 高知県高知市薊野 掛川神社 国時は肥後の菊池延寿(えんじゅ)一派で、文保(1317)〜正中(1324)頃の刀工(とうこう)と推定されている。 この太刀には、金梨地(きんなしじ)に葵紋を散らした糸巻太刀拵(こしら)えがついている。 刃の長さは78.8cm、生中心目釘穴(うぶなかこめくぎあな)1個、地肌は板目で杢目(もくめ)まじりで、小沸(こに)えがよくつ いて、匂(におい) が深い。 太刀姿はすこぶる優雅で、刃丈(はもん)は直刃(すぐば)で小庁字(こちょうじ)まじりで、国時の銘がある。 原始のままの姿を保持していることが極めて貴重である。 この太刀は山内家の重宝(じゅうほう)であったが、2代藩主忠義が掛川神社に社宝(しゃほう)として奉納したもので、 その後文化11年(1814)、境内の東照神社の鎮祭(ちんさい) の際、研ぎ直して外装に修理を加えたものである。