戻る

 

 
太 刀  銘 康 光  附 錦 包 太 刀 拵


 
   たち めい やすみつ ふにしきづつみたちこしらえ

 

    重要文化財 (美術工芸品 −工芸品−      指定年月日 : 大正10年 4月30日



   高知県高知市追手筋 高知県立高知城歴史博物館  ・  高知県高知市薊野 掛川神社
         


   康光は備前長船(おさふね)(岡山県)の住人で、室町時代初期応永年間(1394〜1427)の刀工(とうこう)で、当時第一
  流の刀工である。
   この太刀は、刃の長さ82.8cmで腰反り、地肌は板目で匂出来(においでき)の互(ぐ)の目乱れ、切先(きっさき)は小切先
  で、乱れ込んで少し返る。
   銘は康光と2字に切り、生中心目釘穴(うぶなかこめくぎあな)2個である。 表裏に棒樋(ぼうひ)と添樋(ぞくひ)を掻(か)き、
  鎺(はばき)の上で丸止めとなる。
   康光にしては珍しく長寸(ながすん)の太刀であり、且つその出来もすぐれ、貴重な遺作である。
   この太刀は、10代藩主豊策(とよかず)が掛川神社の社宝(しゃほう)として奉納したもので、文化11年(1814)、12代藩主
  豊資(とよすけ)が研ぎ直し、外装修理のうえ、外箱の唐櫃(からびつ) を作成して、国時の太刀 とともに殿内に奉安した
  といわれている。