こきんわかしゅうまきだいにじゅう (こうやぎれぼん) 国 宝 (美術工芸品 −書跡− ) 指定年月日 : 昭和26年 6月 9日 高知県高知市追手筋 高知県立高知城歴史博物館 ・ 高知県 − さんSUN高知/平成17年3月号[特集2] から引用 − 高知県は、平成16年12月に国宝「高野切本」を購入しました。 高野切本は、わが国最初の勅撰(ちょくせん)和歌集である古今和歌集(全20巻)を平安時代に写したもので、現存 する最古の写本です。 古今和歌集は、土佐の国司を務め「土佐日記」を著した紀貫之が編者で、高知にも縁の あるものです。 今回購入した「高野切本」は、第20巻目で、正式には「古今和歌集巻第廿(高野切本)」(以下「巻第廿」)といい、 昭和26年に国宝に指定されました。 巻物としてそのままの形で残っている高野切本は、「巻第廿」を含め3巻のみで、多くは、裁断され、掛軸などに 姿を変えています。 この3巻の中でも「巻第廿」は、かな文字文化・貴族文化が頂点に達していた当時の最も書 の達者な人が写しを担当したもので、書の美しさが注目されています。 「巻第廿」は、歴史的にも美術的にも価値が高く、寄贈された他の資料とともに高知県民の共有の財産となった ことは、高知の歴史と文化を守り伝えるうえで大きな意義があります。