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銅 造 鏡 像 ( 懸 仏 )


 
   どうぞうきょうぞう (かけぼとけ)

 

    高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −彫刻− )     指定年月日 : 昭和32年 1月18日
               ※ 教育委員会告示は、彫刻の部で指定



   高知県土佐市高岡町 清滝寺(きよたきじ)   ・  清滝寺
         


   四国八十八ヶ所霊場第三十五番札所である清滝寺には、もと山麓の松尾八幡宮に伝えられた鏡像と懸仏(かけぼ
   とけ)
があわせて4面ある。
   鏡像は、径22.9cm、銅円板に虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)を線刻したもので、上辺に懸吊(けんちょう)用の鈕(ちゅう)を作り
  出し平安末期の遺品である。
   阿弥陀坐像の懸仏2面、径15.9cmの方は、銅円板の周縁に覆輪(ふくりん)をめぐらし、両肩に花形鈕環座(ちゅうかんざ)
  を鋲(びょう)どめし、打出しの阿弥陀と鏡板の二重円孔も線刻であり、藤末鎌初(とうまつけんしょ)の作品である。
   径30.3cmの阿弥陀坐像懸仏は、円板も像も鋳造で蓮台上に坐し、線刻の二重円光を持つ。 鏡板裏面には懸吊
  鈕をつけ、「僧観円」の刻銘がある。 鎌倉前期の遺品である。
   いま1面の懸仏は径18.5cmで、薬師如来坐像を中心に花瓶(けびょう)・天蓋(てんがい)を持つ室町時代の遺品である。
   特に、阿弥陀懸仏は八幡(はちまん)の本地仏(ほんじぶつ)として祀られた。