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梵       鐘


 
   ぼんしょう

 

    高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −工芸品− )     指定年月日 : 昭和59年 3月16日



   高知県高知市五台山 竹林寺  ・  竹林寺
         


   総高78cm、口径46cmの梵鐘である。 
   撞座(つきざ)は八葉蓮弁(はちようれんべん)で形をなし、竜頭の長軸線と2個の撞座を結ぶ直線とは直角をなして、いわ
  ば古式を残している珍しい例である。
   池の間第1区に刻銘があり、銘文の部分に亀裂がある。
   銘文は次の如く8行に刻する。  ( ※ _部は、漢字表示できない部分 )
       「土_五䑓山五岳青山/添千峯之色海中霊崛/似逢來洞欤我願云満/令一切衆生同生佛道
        /于時_安第七甲申二月/二十五日鋳之/大願主法橋上人位圓家/大工左馬_紀盛忠」
   この梵鐘の願主は、五台山竹林寺僧法橋上人位(ほうきょうしょうにんい)円家であり、梵鐘鋳造の大工は左馬允(さまの
   じょう)
紀盛忠であり、鋳造は鎌倉時代の弘安7年(1284) 2月25日である。
   鎌倉時代の梵鐘は、平安時代のものより小さいが、この鐘は鎌倉時代のものとしても小さい。

   竹林寺は、四国八十八ヶ所霊場第三十一番札所である。