ぼんしょう 高知県保護有形文化財 (美術工芸品 −工芸品− ) 指定年月日 : 昭和60年 4月 2日 高知県香南市夜須町羽尾 長谷寺 (ちょうこくじ) ・ 長谷寺 総高84.4cm、口径48cmであり、いわば細長い感じの梵鐘である。 この梵鐘には、池の間の第1区に次の如き8行にわたる刻銘がある。 「奉鋳/土州大忍庄真牧山/長谷禅寺推鐘/文明三辛卯歳二月日/願主恒光物可宗玄/ 勧進沙門覚賢/大工秀守/住持比丘」。 長谷寺は現在も真牧山長谷寺と称し、古くから臨済宗、ゆえに長谷禅寺という。 また、寺院の存した羽尾周辺は中世では大忍庄であった。 この梵鐘の大工は秀守で、高知県立歴史民俗資料館に保存する若一王子宮の梵鐘の大工秀介とは、父子か 親方・弟子の関係とみられる。 そして、この梵鐘は文明3年(1471)の作であるので、父か親方の作であろう。