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古  城  の  大  念  仏



   こじょうのだいねんぶつ



   高知県保護無形民俗文化財             指定年月日 : 昭和54年 4月 1日



   高知県高岡郡四万十町古城(こじょう)    ・   山瀬・追和組中



   8月6日、古城にある観音堂で行われる施餓鬼供養(せがきくよう)である。
   大念仏は、神念仏、御刀念仏から構成される。
   神念仏は、地神荒神、三界万霊、地蔵大菩薩、観音堂以前の寺主たちなどへの供養念仏である。神念仏は、
  境内中央に据えた太鼓と鉦(かね)とによる念仏唱和であり、両足を前後左右に出すだけの単調な動きである。
   御刀念仏は三界万霊、寺主、諸々霊供養のものであるが、これには芸能的演出をみせる特色がある。 まず
  山伏が進み出て東西南北に庭誉めの口上をすると、念仏引、柴刈、団扇、太刀、道刈り、庭払、ハツリといった
  役が境内に進み出て、念仏唱和に続く太鼓の乱打されるなか太刀を振り、鎌で草を刈り、団扇を打ち振り、箒
  (ほうき) で地面を払い、ハツリで伐木するさまなどを演じながら踊り巡るものである。