ひえはいじとうあと 国指定 史跡 指定年月日 : 昭和 9年 1月22日 高知県南国市比江(ひえ) ・ 南国市 比江廃寺は、出土の古瓦から白鳳時代後期の古代寺院跡である。 最近の発掘によって、金堂跡はすでになくなっていることが判明した。 古くから遺構として、塔跡の心礎(しんそ)のみが残っている。 江戸時代には、心礎の周辺や金堂の礎石も残って いたが、国分川(こくぶがわ) の改修に使用され心礎を残すのみとなった。 心礎は縦3.24m、横2.21mの砂岩に、径81cm、深さ9cmの柱孔(ちゅうこう)と、その柱孔の下に径15cm、深さ12cmの 舎利孔(しゃりこう)がある。 柱孔には、塔の心柱(しんちゅう)の根本をはめ込み、その下の舎利孔に小さな容器に入れた仏舎利(ぶっしゃり)(仏様 の御骨)を納めた。 柱孔の径に40倍すると、当時の塔の高さが出てくる。 それは 32.4mで、現法隆寺の五重塔の高さとほとんど変 わらない。 ※ 比江廃寺跡発掘の詳細は、比江廃寺跡V−平成6・7年度の確認調査報告書(発掘調査報告書第97集) へ ( 高知県立埋蔵文化財センターHP → 情報管理DB → 埋蔵文化財発掘調査報告書 → 番号109 )