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高   岳   親   王   塔



   たかおかしんのうとう



    高知県史跡                      指定年月日 : 昭和28年 1月29日



   高知県土佐市高岡町 清滝寺(きよたきじ)   ・  清滝寺
         


   四国八十八ヶ所霊場第三十五番札所の清滝寺寺域内の西南に小丘があり、そこに仏門に入り、後に唐に渡り、
  さらにインドに向かう途中没せられた高岳親王逆修(生前に死後の冥福を祈る)の五輪塔がある。
   石材は、花崗岩で高さ1.37m、形態的にも畿内的な色彩が強いもので南北朝時代末の遺品である。
   この五輪塔の水輪には、その正面に逆二等辺三角形状の孔が穿(うが)たれ、納骨または納経された可能性が
  ある。 この五輪塔の周辺部は広く、それに数多くの室町時代の五輪塔・一石五輪塔・石仏(地蔵が多い)がみら
  れる。
   この清滝山の一角の小丘は今日では不入山(いらずやま)になっているが、『南路志』には、御室(おむろ)と称されて
  いたと記している。
   霊場形成の観点からも仏教考古学的調査を必要とする。