戻る

 

 
山     田     堰



   やまだぜき



   高知県史跡           指定年月日 : 昭和27年 5月31日



   高知県香美市土佐山田町小田島  ・  香美市
         


   物部川は、土佐山田町神母ノ木(いげのき)の辺りで香長平野に出る。
   左岸の神母ノ木から右岸の小田島斜めに築かれた堰で、長さ約350m、幅約11m、高さ約1.5mで、西の八田堰と
  並び称された巨大堰であった。
   堰は、土佐藩政初期、野中兼山の香長平野開墾政策の推進によって完成し、右岸に上井・中井・舟入・島井の
  4用水、左岸に父養寺井が開削され、香長平野の開墾を進めるうえで大いに役立った。 また、物部川上流の木材
  ・木炭等の舟輸送路としても大きな役割を果たした。
   近年まで兼山の壮大な土木事業を偲ばせたが、昭和39年から49年にかけて上流に近代的新堰が築かれたため、
  旧堰は壊されて現在では僅かな遺構を残すのみとなったのである。