研究主題
         「複式教育の創造」
    ~ 小規模校の授業と学校作り ~

 本校は、山々に囲まれ、すぐそばには四万十川が流れる自然豊かな環境にあり、地域の方も本校を地域の学校として協力を惜しまない地域性がある。この自然環境や地域性に惹かれ移り住む人もいる。
 今年度は昨年度に引き続き、完全複式の3学級編成で全校児童25名、児童数は年々減少してきており、今後学級数の増加も見込めない。
 児童の実態は素朴で心優しく、真面目で言われた事はきちんとできる児童が多い。上級生と下級生の仲も良く、上級生が下級生の世話を自然にすることが出来る。休み時間に学年は関係なく、仲良く遊ぶ姿も良く見られる。しかし、人間関係が固定され、自己中心的な言動をする場面も見られる。
 昨年度は、高知県教育委員会の中山間地域小規模・複式教育研究指定事業を受け、四万十市内の複式を有する小規模校の研究の核となってきた。今年度は、その指定事業は終わったものの、昨年度の研究の成果を更に発展、継承していくために、研究主題を「複式教育の創造」~小規模校の授業と学校作り~と設定した。複式授業形態を確立し、その中で指導力の向上と基礎学力の定着を目指して取り組みを進めていきたい。また、小規模校の特性を生かした様々な活動を通して、みんなで協力し、お互いに認め合い支え合う仲間づくりにつなげていきたい。

   研究目標
   ・効果的な複式授業の進め方

   研究の方策 
   ①基礎学力の定着を図る
    ・基礎学力について可能な限り数値目標を設定し、それに向けて見通しを持った取り組みを進めていく。
    ・全学級担任が授業を公開し、授業技術の向上を目指す。
    ・かわべタイム(音読、漢字、計算)を充実させる。
    ・スピーチや発表朝会を行い、工夫して表現したり発表力を高める。
    ・日記や作文を綴り読み合うことで、意欲化を図り表現力を伸ばす。
   ②学ぶ姿勢を身に付けさせる授業の進め方
    ・学習の課題や仕方をおさえ、主体的に学習を進めていける児童の育成を図る。

    ・児童のノートを交流する。
    ・聞く態度を身に付ける授業を模索する。
   ③認め合い、支え合う仲間づくりのための工夫
    ・授業の中でも相手のことを考えた聞き方や話し方を意識させる。
    ・児童会を中心にして、全校レクレーションや集会などを通して仲間づくりを進める。
    ・中村特別支援学校との交流を進めると共にハンディを持つ人たちを理解するための学習にも取り
     組んでいく。
    ・進んで挨拶のできる子どもを育てる。