職業能力育成型人事評価制度についてのご意見を募集します。
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ご意見やご質問のある方は、所属、氏名をご明記のうえ、『ご意見やご質問がある方は、こちらへ』に入り、ご意見をお願いします。(メールソフトが起動します。)
なお、質疑応答集を下欄に掲載しましたので、ご覧ください。
ご意見やご質問がある方は、こちらへ
この質疑応答集は、説明会等で出された質問などを元にして作成していますが、今後も、制度の実施に伴って出される質問等を追加していきます。
T 新しい人事評価制度のねらいについて
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問1 新しい人事評価制度の狙いはどういうところにあるのか。
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(答) 新しい人事評価制度は、目標管理の手法を取り入れたものです。一人ひと
りの教職員が年度当初に学校教育目標や校長の学校経営ビジョンなどを踏ま
えて、その年度に重点的に取り組む職務上の目標を立て、管理職との面談を
経てこれを決定します。
そして、その目標の達成に向けて、進捗状況を自己管理しながら職務に取
組み、年度末には1年間の取組みを振り返って自分で評価をするとともに、
管理職から客観的な評価のフィードバックを受けます。
このことで、職務遂行上の成果や課題が把握でき、この結果を翌年度の目
標設定や取組に活かすことができます。
これらの繰り返しにより、一人ひとりの職員の職業能力の育成を図ろうと
するものです。
また、職員が、学校教育目標や学校経営ビジョンという同一の目標の達成
に向けて取り組むことで、協働意識の高まりなどによる組織の活性化につな
がることも期待しています。
U 目標設定について
1 学校経営のビジョンについて
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問2 学校経営ビジョンの策定に当たって、どのようなことを心がければよい
か。例えば、あまり細かく記述すると、教職員の自主性を損なうことになら
ないか。
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(答) 学校経営ビジョンは校長が作成しますが、作成に当たっては教職員から提
案を受けたり、校長の考えを示して学年や分掌等のグループ単位で検討を行
って貰うなどにより、教職員の参画を得て、組織として共通理解が持てる分
かりやすい内容とすることが大切です。
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問3 分校や定時制についての学校経営ビジョンは、本校のものと異なっても良
いか。
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(答) 分校や定時制については、学校の教育課程の内容や生徒の実態等を踏まえ
るとともに、地域性なども考慮に入れて、独自性を持った内容とすることも
必要になると思われます。
(答) 数値化することによって、取組の方向性や手段の具体化につながるという
メリットが考えられますので、内容に応じて目標の数値化を行うことなども
検討してみてください。
2 グループ目標について
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問5 規模が小さくて、グループが構成されない場合や一人職種などについては、
それぞれの教職員が目標設定を行うことでよいのか。
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(答) 小規模の学校でグループが構成されていない場合や、一人職種の場合は、
学校の教育目標や校長の経営ビジョンを理解して、教職員一人ひとりが職務
上の目標を設定します。
ただ、目標設定に当たっては、他の教職員や職種との職務上の関連性や連
携などにも留意して行うことが必要です。
3 自己目標について
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問6 自己目標シートの提出時期は、もっと遅くならないか。
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(答) 自己目標は当該年度の職務遂行上の目標であり、できるだけ年度当初の早
い段階で目標を定めて、職務に取り組むことが必要ですが、学校や児童生徒
の実態を把握する期間の必要性等も考慮して、5月10日を管理職への提出
日にしています。
なお、学校の判断で、自己目標シートの提出日を5月以前に設定すること
は可能です。
(答) 自己目標は、学校経営ビジョン等を踏まえて、当該年度に重点的に取り組
む職務上の目標であり、職員一人ひとりの職種や職務の内容等によって設定
する数や内容等も異なってきますので、設定数を一律に定めてはいませんが、
個々の目標設定項目ごとに複数の目標を設定することを心がけてください。
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問8 事務職員や技師・技能員などのように、職務上児童や生徒と触れ合う機会
の少ない職種では、「児童生徒理解」や「児童生徒理解及び他の職員との連
連携協力」の目標設定が難しいのではないか。
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(答) 学校という組織の一員として、児童生徒の理解ということが大変大切にな
ります。
職務上、直接的に児童生徒と触れ合う機会の少ない職種についても、日頃
から児童生徒の学校生活の状況に目を配る、あるいは積極的に声掛けを行う
など、生徒を見守るとともに触れ合う機会を広げ、教員とは異なる視点から
把握した児童生徒の様子を管理職や学級担任などに伝えることも大切なこと
です。
このような視点から、児童生徒をどのように理解していくのか、児童生徒
のために自分は何をしないといけないのか、何ができるのか等を考えて、目
標設定を行います。
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問9 自己目標は、管理職との面談を通して正式に決定すると書いてあるが、面
談で助言等を受けて目標や手立ての変更を行う場合、自己目標シートをどの
ように修正すればよいのか。
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(答) 年度当初の面談を通して自己目標を修正する場合には、自己目標シートの
該当部分を記入し直したうえで、管理職に再提出します。
この場合、自己目標シートをパソコン等で作成している場合には、該当部
分を修正したうえで新たに自己目標シートを出力します。また、手書きの場
合は、鉛筆等による下書きがあればそれを修正し、そうでない場合は、再度
記入し直して提出します。
なお、「年度途中の追加・変更点」欄は、目標決定後に職務に取り組んで
いく過程で目標の変更が必要になった場合に記入する欄であり、年度当初の
目標決定の段階では、この欄は使用しません。
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問10 年度途中に目標の変更を行う場合や自己評価をさせる場合に、パソコンで
作成した自己目標シートはどのように扱うのか。
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(答) 年度途中や年度末に自己目標シートに記入を行う場合は、手書き又はパソ
コンによる再出力いずれの方法でもかまいません。学校や職員の実態に応じ
て対応してください。
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問11 進路指導は、中学校では特別活動の中に位置づけて授業時間中にも実施し
ているが、この場合「教科等の指導」又は「教科等以外の指導」のいずれの
項目に目標を記入するのか。
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(答) 進路指導の実施状況は、校種によって取扱いが異なる場合もありますが、
進路指導について自己目標を設定する場合は、「教科等以外の指導」の項目
で行うこととします。
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問12 部活動指導に熱心に取り組んでいる教員は、教科等以外の指導の欄の目標
は、部活動指導だけを記入しても良いか。
また、部活動指導はどのように評価されるのか。
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(答) 部活動指導の目標は、教科等以外の指導欄に記入しますが、部活動指導だ
けの目標にならないよう、生徒指導などのその他の目標も設定するようにし
ます。
なお、部活動指導をしていないことだけをもって、低い評価になるもので
はありません。
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問13 教頭が教科担任をしている場合、「教科等の指導」について目標設定をす
るかしないかの判断基準はあるか。
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(答) 特に目安となる時間数は設定していませんので、校長が教頭の業務量や職
務内容を総合的に捉えて、「教科等の指導」について目標を設定し、管理職
が評価を行っていくことが適当と判断される場合には、「教科等の指導」に
関して目標設定をするように指示してください。
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問14 目標の達成度が評価に影響してくるということで、目標を低めに設定する
ようなことが考えられるのではないか。
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(答) 自己目標は、校長との面談を通して正式に決定します。職員が設定した自
己目標が、当該職員の経験や能力、与えられた役割等に照らして低いと判断
される場合には、面談を通して職員と十分に話し合い、職業能力の育成につ
なげるという制度の狙いを踏まえて、努力すれば達成できる程度の目標の設
定に向けて、指導や助言を行うことが必要になります。
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問15 目標は、必ず数値化しなければならないのか。
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(答) 目標は数値化することによって、取組の方向性や達成水準が明確になって
きます。数値化できるものは、できるだけ数値化するように心がけてくだ
さい。
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問16 自己目標シートは必ず提出しなければならないのか。
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(答) 自己目標の設定は、職務の一環として行うものですので、対象となる教職
員全員が提出することが必要です。
年度途中の進捗状況の記入や年度末の自己評価の記入も同様です。
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問17 自己目標シートの提出基準日に休職している者や長期研修中の者について
は、どのような対応をすればよいのか。
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(答) 自己目標シートの作成基準日に休暇や休職、研修等で長期間職場を離れて
いる職員の自己目標シートの作成や評価の実施については、実施マニュアル
の4ページから5ページを参照してください。
V 面談について
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問18 教職員の自己目標は、面談を通して決定することになっているが、面談の
際にはどのようなことに留意すればよいか。
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(答) 自己目標は、教職員一人ひとりが当該年度に重点的に取り組む職務遂行上
の目標であり、主体性を持って設定することが大切ですが、面談の際には、
次のようなことに留意し、必要に応じて指導や助言を行います。
また、教職員の考えを十分に聞きとるとともに、管理職の考えを伝え、両
者が学校の目指すもの、個々の教職員が目指すものについて共通認識を持つ
ようにすることが大切です。
@ 学校教育目標や学校経営ビジョンなど学校の目指す方向性に沿ったもの
であるか。
A 個々の教職員の役割や能力に照らして、妥当なものであるか。
B 自己目標や目標達成の手立てに具体性があるか。
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問19 目標決定の面談は、必ず、1次評価者と2次評価者がそろって行わなけれ
ばならないのか。
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(答) 年度当初の目標決定の面談は、原則として1次評価者と2次評価者がそろ
って行うこととしますが、日程等の関係でそろって実施することが難しい場
合には、別々に実施するなどの対応もやむを得ません。
ただし、その場合も、評価者それぞれが方向の異なる指導や助言をするこ
とがないように、評価者同士が教職員の自己目標に対して共通の認識を持っ
て面談に臨むことが大切です。
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問20 教職員数が多いため、6月中に全ての教職員と当初面談を実施することは
難しいと思われるので、夏季休業期間中に実施することとしても良いか。
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(答) 自己目標は、教職員一人ひとりが当該年度に取り組む職務上の目標です
ので、できるだけ年度の早い時期に決定し、取り組んでいくことが必要です。
教職員数の多い学校では、管理職があらかじめ個々の教職員の自己目標シ
ートに目を通し、目標や手立ての内容に助言や指導が必要と思われる教職員
の面談を優先的に行うなど、学校の実態に応じ時間の設定や配分などを工夫
し、6月中には全ての教職員の面談を終えるようにしてください。
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問21 最終面談では、どのようなことを心がけることが必要か。
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(答) 新しい人事評価では、教職員一人ひとりが自身の取組を振り返って自己評
価を行うとともに、評価者の客観的な評価のフィードバックを受けることで、
1年間の成果や課題を明らかにして、翌年度の目標設定や取組に活かすこと
としています。
そういった意味で、最終面談は職員の職業能力の育成の観点を持って、次
のようなことに留意して行うことが必要です。
@ 教職員が自己の取組を振り返り、成果や課題及びその原因等について自
己分析ができているかどうか、また、翌年度に向けた改善意識等を持って
いるかどうかを、十分に聞き取ること。
A 評価者として、教職員の取組のどこに成果があり、あるいはどこに課題
があるのかを、具体例などを挙げながら十分に伝えるとともに、翌年度に
向けてどのようなことに注意して、どのように取り組んでいけばよいか、
指導・助言を行うこと。
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問22 最終面談では、SABCの評価段階まで開示するのか。
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(答) 最終面談で評価段階の開示を行うことにはしていません。最終面談を通して、
評価者が教職員の目標達成状況や、目標以外の取組に対してどのような評価を
しているのか、成果や課題について具体性を持って言葉で評価をフィードバックを
するようにしてください。
なお、自己の評価書の開示を希望する職員には、評価書を開示することとしています。
開示の時期と方法については、実施マニュアルの26ページを参照してください。
W 評価について
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問23 教職員数が多い学校では、評価事実を把握することが難しいと思われる
がどうか。
また、教頭が学級担任をしている場合には、授業観察等の時間を確保する
ことが困難だと思われるがどうか。
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(答) 新しい人事評価では、教職員の職務遂行状況やその結果を「態度」、「能
力」及び「成果」の3要素で評価を行いますので、授業観察その他により日
常的に職員の取組を把握することが大切になります。
教職員数の多い学校や教頭が学級担任をしている場合などは、日頃から管
理職間の連携を密にし、情報の交換及び共有を心がけるとともに、教職員か
ら取組状況の報告を受けたり、聞き取りの機会を増やすことなどにより、で
きるだけ多くの情報を収集して的確な評価を行うように心がけることが必要
です。
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問24 教職員の自己評価と評価者の評価に違いはあるのか。
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(答) 教職員の自己評価は、職務に対する自らの取組状況を評価する「態度」評
価と、自己目標の達成状況を評価する「成果」評価について行います。
一方、評価者は、「態度」及び「能力」の評価については、教職員の職務
遂行状況全般を捉えて行いますが、「成果」評価については教職員の自己目
標の達成状況に主眼を置きながら、自己目標以外の教職員が果たすべき役割
を総合的に捉えて行います。
このように、教職員と評価者では、「成果」評価の対象範囲が異なります
ので、教職員の自己評価と評価者の評価結果に開きが生じる場合があります。
最終面談では、評価者はこの視点の違いを踏まえて、教職員の自己目標の
達成状況をどう評価しているのか、また、自己目標以外の職務に関してどの
ように評価をしているのか、それぞれについてフィードバックを行うことが
必要になります。
X その他
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問25 人事評価の結果は、給料や昇任など処遇に反映されるのか。
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(答) 現在、公務員制度に関しては、給与制度の見直しを含んだ改革が進められ
ています。
新しい人事評価の評価結果を給与や昇任などの処遇にどのように反映させ
ていくかということは、この公務員制度改革の動きなども見極めながら、今
後のあり方を慎重に検討していきます。