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豊 楽 寺 薬 師 堂



 
    ぶらくじやくしどう

 

   国 宝 (建造物)        指定年月日 : 昭和27年11月22日
                      【 明治37年 8月29日 : 重要文化財(建造物) 】



   高知県長岡郡大豊町寺内  ・  豊楽寺 (ぶらくじ)
         


   薬師堂は本県唯一の国宝建造物であり、四国唯一の平安時代の建築様式を持つ建物である。
   桁行、梁間共に5間で入母屋造りこけら葺きの屋根は、全体的に安定した形を見せている。正面1間の向拝は、
  2代藩主忠義の時に付け加えられたものである。建物の構造形式は簡素で、木割りは大きく軒の出は深く、屋根の
  勾配はゆるやかで、反りは美しく、平安形式の優雅な形が見られる。内陣の須弥壇(しゅみだん)がの向欄(こうらん)と嵌  
  板(はめいた)の香狭間(こうざま)の刳(く)り形は時代の特色をよく表しているといえる。この
須弥壇上に薬師如来を中心
  に左に釈迦如来、右に阿弥陀如来を安置している。
   豊楽寺の近くには、平安時代から阿波や讃岐に通じる宮道があり、寺も大いに栄えたといわれている。