とさじんしゃほんでん・へいでんおよびはいでん 重要文化財 (建造物) 指定年月日 : 明治37年 8月29日 高知県高知市一宮 ・ 土佐神社 本 殿 当初の社殿は永禄6年(1563)本山梅渓が長宗我部元親の本拠岡豊城を襲撃し、一宮(いっく)の集落焼き打ちの時 に、その火災により焼失。現在の社殿は元親が永禄11年(1567)再建に着工し、元亀2年(1571)の春に完成したも のである。 本殿は桁行、梁間ともに5間で、屋根は入母屋造り(いりもやづくり)こけら葺きとしている。材料はすべて華奢(きゃしゃ) で、反り上がった軒とともに軽快さを与える。全体に彩色を施し、優美で絢爛たるものがある。拝殿と幣殿の平面は 十字型になり、土佐のトンボ造りの基本形ともいえ、トンボが羽を広げて本殿に向いている姿を印象づけている。 元親の性格を表す建築として、非常に面白い建築といえよう。