ちくりんじほんどう 重要文化財 (建造物) 指定年月日 : 明治37年 8月29日 高知県高知市五台山 ・ 竹林寺 竹林寺は神亀元年(729)に僧行基が草創し、弘仁13年(823)に、空海が堂塔を補修したと伝えられており、四国 八十八ヶ所霊場第三十一番札所である。 本堂(文殊堂)は、文明年間(1469〜1486)に兵乱によって壊され、その再建年代については明らかではない。 現在の本堂は、様式や技法などに国分寺の本堂と相通ずるものがあり、同年代頃の元親による再建ではないか と考えられている。 桁行、梁間ともに5間あり、屋根はこけら葺きの入母屋造り(いりもやづくり)で安定した形を見せる。四面に廻り縁をめ ぐらし、南正面に階段をつけて幅の広い1間の向拝(こうはい)をつけている。 間取りから内陣と外陣に分かれている所は密教式で、壁の連子窓を除いた様式は土佐では珍しい本格的な禅宗 様といえる。三手先の斗組みは、深い2軒の垂木(たるき)の配置は放射状となり、禅宗様独特の扇垂木が見える。