やまなかけじゅうたく 重要文化財 (建造物) 指定年月日 : 昭和47年 5月15日 高知県吾川郡いの町越裏門 (えりもん) ・ (個人) この民家は吉野川の源に近い山峡の緩い南斜面に建っている。部材の古さと構造手法などから18世紀の中頃 (約300年前)の建築と推定されている。 壁は板壁で屋根は茅葺きの寄棟造りの重厚な建築で、柱、梁などは大きく、軸組みや床組みは単純で堅牢に組 まれている。 間取りは三間並列型を表と奥に分けたもので、ヨマ(台所)とチャノマの裏にそれぞれオクノマ(寝室)をもつ土佐の 中央山間部の農家の典型民家で、県内山間部でも最も古い遺構の一つと考えられている。 700mを越す高地にあるため、寒冷に備えてそれぞれの部屋に囲炉裏が切られている。棟を頑丈な鞍掛(くらかけ) で押さえた茅葺き屋根は鞍掛屋根と呼ばれ、外観の大きな特徴となっている。