はまだのとまりや 重要有形民俗文化財 指定年月日 : 昭和32年6月3日 【 昭和29年7月20日 : 高知県保護文化財(民俗資料) 】 高知県宿毛市山奈町芳奈(よしな) ・ 浜田地区 山奈町芳奈にあり、別名やぐらとも称し、桁行2間、梁間2間、木造 高床式平屋建て、屋根は入母屋造り桟瓦葺きの建物。 床下は吹き放しになっており、柱は栗の自然木を用い自然石の大きな礎石の上に建っている。 階上床は畳敷きで、隅の小さな切り抜きにかかる梯子で昇降し、4面とも吹き放しにし明かり障子を建て込み、 各面に戸袋があり雨戸を施し、手摺りを取り付けている。 これが建造物でなく民俗資料として指定されているのは、青年団の前身である若者組の遺風を伝えているから である。 昔の若者は、小学校を終えるとすべてこの泊屋(とまりや)に来て宿泊をし、ここで先輩たちの指導を受け ながら、集落の警備、盆踊り、神祭などに携わり、村のしきたりを覚えながら、一人前の青年として成長していった のである。 芳奈地区には4つの泊屋(とまりや)があり、国指定となった浜田の泊屋を除き、下組、道の川、靴抜(くつに)の3集落 のものを一括して、芳奈の泊屋 の名称で県指定している。