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研究テーマ

1.研究主題 : 自分で考え、判断し、行動する子の育成 ~自己指導能力を育む~

テーマ設定の理由

 本年度の研究主題は、昨年度に続き「自分で考え、判断し、行動する子の育成~自己指導能力を育む~」とし、日常の授業において児童の「自己決定」の場面を設定する授業改善に全教員で取り組んでいる。昨年度も「新型コロナウイルス」の感染防止により学校教育が様々な制約を受ける中、子ども達は自ら考え、判断し、今できることに一生懸命取り組んでいた。しかし、こうした経験を通して、学校の主人公は子どもであることや、学校はみんなと一緒に学習し、遊び、生活しながら、互いに学び合い、育ち合う場所であることを改めて感じることができた。「人の中で人は育つ」という言葉の通り、生身の人間との関わりによってでしか経験できない学びにより、児童自身が自分達で物事を決めていく姿を大切にした。今年度も、子ども達の思いや願いに寄り添っていければと思う。 副題の「自己指導能力」とは、「その場その場でどのような行動が適切であるか、自分で判断し、決定して実行する能力」(「生徒指導の機能と方法」坂本昇一1990、文教書院)のことであり、学習指導要領改訂に合わせて発表された「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」の中で「学習に関する自己調整に関わるスキル」とは、「自らの感情や行動を統制する能力、自らの思考の過程などを客観的に捉える力(メタ認知)であると定義づけされている。一方、生徒指導のねらいは「自己指導能力」の育成にあり、その能力の育成には、① 自己決定の場を与えること、② 自己存在感を与えること、③ 共感的な人間関係を育成することが示されている。本校の教員が児童につけたい力としてあげている「主体性」や「自ら行動する力」、「よりよく生きようとする力」、「自分で考え選択できる力」、「投げ出さずやり遂げる力」、「自分を見つめ振り返る力」、「自分たちで集団を高めていく力」等、すべての願いをこの「自己指導能力」を育むことで達成していきたい。