◎校内研究の主題及び設定の理由
1. 研究主題
自ら学び,思いや考えを表現する児童の育成
~学習過程の工夫を通して~
2.研究の方針及び重点目標
(1)複式授業の質及び指導力の向上
・間接指導時に、児童が主体的に課題に取り組む授業づくりを進める。
・児童が互いに意見交流を行う場面設定を組み込んだ授業づくりを進める。
(2)学習の基盤となる基本的生活習慣や自己肯定感の育成
・自己肯定感を育む。
・自他のよさを認め合い、ともに支え合う心を育む。
・望ましい生活習慣を身につけさせる。
3.研究主題設定の理由
本校は10数年前から急激に児童数が減り、完全複式校となっている。
このような状況の中で、本校の児童の学力向上を図るためには、常に複式授業のあり方を見直すことによ
って、その質を高めつつ、主体的・対話的で深い学びを目指した授業づくりを進めていかなければならな
い。そこで、複式学級のよさに着目し、異学年の関わりのなかで、互いに支え合い、高め合いながら、主
体的に課題解決できる児童の育成を目指したい。そのためには、教師の働きかけだけではなく、自分たち
でお互いの意見を吟味し、問いを深めていくような学びができるようにすることが大切である。そして、
教師は、子どもたち一人ひとりの問いや考えを見取り、その問いが効果的につながるような支援を行わな
ければならない。このような、本校が目指す複式授業の実践は、単式学級のみで構成される学校において
も、これからの教育の在り方を探る一つの方向性を示すものであるといえる。
これまで本校の複式授業では、単式学級の児童に比べて言語活動をともなう学習機会が少なくなる傾向
がみられた。児童の学びも受動的になりやすく、主体的・能動的な学習活動を行う機会が少なかったよう
に感じられる。さらに、児童が能動的に活動する間接指導の必要性は意識されていたものの、継続した実
践内容・方法の蓄積が乏しいという欠点も見られた。
そこで、本年度は複式授業の質の向上をより目指すために、研究主題を「自ら学び,思いや考えを表現 する子どもの育成~学習過程の工夫を通して~」とし、国語科を中心に、複式学級のよさや少人数の強み を生かした授業づくりをめざしたい
4.研究の組織
(1) 校内研究推進委員会
○研究主題、研究計画、研究組織の取組内容等の立案・調整を行う。
○学習部、生活部の運営や計画の評価や連絡調整を行う。
○実践集録の原案作成、各学年のまとめをサポートする。
(2)全体研究会(職員会)
○研究推進委員会、部会から提案された内容について、議論・検討する。
○授業研究会をとおして、教員の指導力向上を図る。
○特別支援教育や児童理解を深める。
○個々の教員が参加した研修報告を行い、研修の学びを広げ、深める。
(3) 学習部
○焦点教科国語科の研究の方向性について提案し、具体的に研究テーマと結びついた教材化や授業実践に 取り組む。
○授業研究に向けた具体的な検討の場とし、事前研究や授業研究会の運営を行う。
(4) 生活部
○児童の基本的生活やその他の実態調査を行い、生活と学習の関係を明らかにしながら改善に向けて取り 組む。
(5) 校内支援委員会
○児童一人一人の実態把握や理解を進める。
○ユニバーサルデザインの授業づくりを進める。