本校は、令和３年３月、学校の長い歴史に幕を下ろします。
　少子高齢化のなか生徒数が激減しており、四万十市立中学校再編計画のなかで、令和３年４月に隣の四万十市立中村中学校と統合することとなりました。昭和２２（１９４７）年に設立以来の卒業生は１７００名あまりという小規模校ですが、その先輩たちの思いを受け継いで最後の在校生となるのは３年生３名です。昨年度から「自分たちが蕨岡中の歴史をしめくくるんだ」と、様々な取組を行ってきました。

◇「休校記念誌」作成のための卒業生インタビュー
　８０代から２０代まで１５名の卒業生の皆さんにご協力いただいて、それぞれの思い出や当時の様子を聞き取る取組をしてきました。卒業生の「やっぱり蕨岡が好き」という思いに触れて、ふるさとや母校への気持ちを深めてきました。
◇はるかのひまわりプロジェクト
　昨年度から本校も参加した、阪神・淡路大震災で亡くなった、小学生の　はるかちゃんの家に咲いたひまわりの種を受け継いで咲かせていく取組で　す。防災・いのち・つながりをテーマとして、地域や大阪市立白鷺中の防　災に取り組む中学生ともつながってきました。
◇環境整備
　「人数は少なくなっても最後まで学校をきれいに使うのは、最後の在校　生・職員の心意気！」として、学校内外の環境整備に取り組んでいます。　本校の敷地はとても広大ですが、地域の方々の協力もいただいて継続して　います。

　このような取組をはじめとして教育活動全体をキャリア教育の視点で捉えて、夢・志を持って自らの進路を切りひらいていけるようにと取り組んでいるのが本校の実践です。生徒１人１人が、「自ら考えて行動できる人に（自立）」「誰かの役に立っていると感じられる生き方を（貢献）」を目指して実践を継続していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和２年４月８日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校長　大塚明人