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TEL. 0889-56-3116

〒785-0213 高知県高岡郡津野町白石丙155番地

研究/取組
思考力・判断力・表現力を育む授業づくり
〜教科の枠を超えたチーム研究による授業力向上を目指して〜

平成29年度

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本校は、平成29年度より2年間、「教科間連携による授業力向上実践研究事業」の指定を受け、教科を超えたチームを編成し、事前の指導案検討や模擬授業、研究授業後の反省会等を重ね、授業改善に取り組んできた。教科の違いを超えてわかりやすい授業にしようと話し合う中で、互いの良さを授業に生かしていこうとする文化が生まれた。

模擬授業では、他教科が予想した生徒の反応の方が実際の生徒の反応に近いということが多くありこのことも、教科を超えて議論したことで発見できた事柄である。また、単元を見通して今日の1時間を組み立てること。知識・技能の定着を主な目的とした授業と思考力・判断力・表現力の育成を主な目的とした授業のバランスを考えて単元に位置づけること。
   主体的・対話的な深い学びに結びつけるため、生徒同士の関わりをどのように仕組めばよいか等の課題に対し、教科の特性を考慮して教科独自で行う取り組みと全教科で共通して取り組む内容を議論できたことは、授業改善の意欲を高める結果につながったと感じている。


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平成29年度の取組み

(1)学習内容の可視化と共有のための学習内容一覧表(様式A)の作成
(2)チームによる授業参観・討議の習慣化と共有のための授業記録(様式B)の作成  
(3)成果と課題
@成果

・全国学力・学習状況調査で全国平均正答率+3ポイント
・高知県学力定着状況調査で県平均+5ポイント

・学校評価アンケートの「先生はわかりやすい授業にづくりに努めていますか」という項目での95%以上の肯定的評価
A課題
   全国学力学習状況調査や高知県学力定着状況調査の結果から、多くの教科で1年生・2年生ともに記述式の問題で正答率が低い傾向が見られ、その中でも複数の正答条件のいずれかを欠いた解答が多かったことがわかった。目標値を下回る教科があったことから考えると、やはり授業改善が求められる。本年度から5教科を通じて授業や単元テスト・定期テスト等に県学力定着状況調査の過去の問題を取り入れていたが、同様の問題における正答率が十分なものでないことから、定着のための復習や補充的な学習も頻繁に実施することが必要である。
 また、前述した記述式問題の正答条件に関しては、正答条件を明確に設定した学習課題に沿って、授業構成をシンプルにするとともに、自力解決・集団解決、そして共有や深めるといった時間を確保することも必要となる。これらにより、主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくりを目指していく。

平成30年度

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平成30年度の取組み

(1)平成29年度に作成した様式A(各教科の学習内容一覧表)をもとに、基礎的・基本的な知識及び技能の習得のための演習的な授業と思考力等を育むためのアクティブな授業を区別した単元計画の作成
○各種学力テストの結果から、各教科の授業で語句の使い方や意味の理解に誤りがあることから、思考力・判断力・表現力を高める材料となる知識・技能の定着を図る必要がある。
50分間の授業の中で知識や技能の定着と思考力・判断力・表現力の向上の両立を図るには、生徒の活動時間の確保が難しく、学習課題も幅の狭いものになる。

(2)
全校授業研究会の際の指導案に昨年度の様式Aと合わせて掲載し、改善点がわかるようにする。また、学習指導要領の該当箇所も掲載する。授業・協議後にレポートを提出する。

(3)
チームに分け、各チームがテーマを決めて週1回チーム内公開授業または事前・事後討議を行い、討議内容を記録する。各チームのテーマに沿った目的が達成できたかどうか、生徒のノート等も討議における検討の対象とする。その記録を授業改善につなげるとともにチーム間でも共有し、生徒に関する情報の共有も図る。 学習指導案雛形

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〜各チームの取組み〜

Aチーム:「表現力を高める工夫」=判断力・表現力
 〜まとめ・振り返りの充実を通して〜
 〇字数の提示
 〇根拠や理由の明記
  〇キーワード(教科用語)の使用
   
〇リード文の活用Bチーム:「効果的な小集団活動の仕組み方」=思考力・判断力
 〜個人思考の見取りを生かしたグループ編成〜
 〇グループ討議の目的を明確にする
 〇目的に応じたグループ編成
Cチーム:「かかわりあう授業の工夫」=主体的・対話的〜課題解決と授業進行におけるかかわりを通して〜
 〇学びあい(教えあい)

 〇立ち歩き・グループ討議
 〇生徒の授業反省会
 〇教科リーダーの活用

※授業スタンダードとチーム研究の視点との関係
@スタンダードグッズの先貼り(合理的配慮)
A課題の青囲み・まとめの赤囲み(A)
B学習規律の徹底(C)
 〇「姿勢 学習規律・目標の確認 礼」の号令と号令者を尊重した姿勢
 〇伝わる声での発言と生徒の方を見て話す
 〇グループ討議の役割分担(司会・記入者・発表者)
 〇発言者を尊重した聞く態度・反応
C個人思考の見取りを生かしたグループ編成(B)
D学び合い(教え合い)・立ち歩き・グループ討議(C)
Eまとめの字数提示とリード文・キーワード(教科用語)の活用(A)
F生徒の授業反省会(学習規律と学習目標)(C)

 平成30年度の成果と課題については、高知県学力定着状況調査、学校評価、全国学力・学習状況調査等で検証を行う。これまでの取組みから、ある一定授業力の向上には手ごたえを感じているものの、学力の向上につながっているかが課題となる。
 平成2829年度の高知県学力定着状況調査と平成28年度から30年度の標準学力調査の分析結果からは県平均や全国平均を上回り、なおかつ経年で向上しているのは5教科中2教科であった。集団の個性に左右されない、経年でしっかりと学力を伸ばせる授業力の向上が今後の本校の課題である。


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