令和３年度DPだより

〇第４号 DPコース開始（令和3年12月21日発行）
〇第３号 大学入学試験例、DP資格が活用できる大学（令和3年7月19日発行）
〇第２号 DPの成績、海外大学進学 （令和3年5月21日発行）
〇第１号 DPって何？ （令和3年4月13日発行）

国際バカロレアとは

　国際バカロレア機構（本部ジュネーブ）が提供する国際的な教育プログラムです。高知国際中学校・高等学校では、日本の中学校段階に相当するミドルイヤーズプログラム（MYP）と、日本の高等学校段階に相当し、所定のカリキュラムを２年間学び、最終試験結果によって国際バカロレア資格（国際的に通用する大学入学資格）が得られるディプロマプログラム（DP）を導入します。 　
　令和３年１月現在、本校はMYP及びDPの認定校です。
　国際バカロレアについて詳しくは、「文部科学省国際バカロレア教育推進コンソーシアム」ホームページ「知る」をご覧ください。

〇文部科学省中央教育審議会・教育課程部会（第123回）資料にて、国際バカロレアの簡単な説明と学習指導要領の対応関係について説明されています。（令和３年４月）

高知県での国際バカロレア教育

　高知県では、全国に先駆けて人口減少、高齢化社会に突入しています。市場経済が縮小し、また同時に経済のグローバル化も進む中、地域外・県外・国外に打って出ながら、経済力を拡大していくことが求められています。
　高知県教育委員会は平成21年に「高知県教育振興基本計画」を策定し、「グローバルな視点を持ち、高い志を掲げ、産業・経済や地域福祉、さらには文化、コミュニティーなど多くの分野で地域の将来を担う人材」を育てることを目標としました。こうした国際的な視野を育成する視点は、国際バカロレアの使命と一致するものです。また、国の動きとしても、学習指導要領が改訂され、「主体的・対話的で深い学び」のために学習過程の改善という方向性が示されました。国際バカロレアの理念や教育プログラムとも親和性が高く、高知県としてもいちはやく導入することとなりました。
　地方の公立学校で国際バカロレア教育を行うことにより、家庭の経済的な要因によらず、希望する生徒がこうした教育を学ぶことができることの意義は大きいです。
　学校全体でグローバル教育を推進し、課題発見・解決能力を育成し、先が見えないこの時代に、自らの力で対応できる人材の育成、そして貧困の世代間連鎖を教育の力で断ち切ることを目指しています。

【動画】文部科学省YouTubeチャンネル
　　　　事例紹介(高知県)［第1回　国際バカロレアに関する国内推進体制の整備事業シンポジウム2018］

高知国際高等学校のDPコース

　高知国際高等学校では国際バカロレアDPコースを設置する計画です（令和３年１月DP認定校となりました）。開講予定の授業科目は以下の通りです。 　
　　Group 1 Language A: Literature HL　　言語A:文学HL 　
　　Group 2 Language B: English SL/HL　　言語B:英語（SL/HL） 　
　　Group 3 History SL/HL / Geography SL/HL　　歴史(SL/HL)、地理（SL/HL） 　
　　Group 4 Chemistry SL / Physics HL　　化学（SL）、物理（HL） 　
　　Group 5 Mathematics Applications and interpretation SL / Mathematics Analysis and approaches HL　　
　　　　　　数学AI（SL）、数学AA（HL） 　
　　Group 6 Music SL / Visual Arts SL　　音楽（SL）、美術（SL） 　
　　その他コア科目としてTOK（知の理論）、EE（課題論文）、CAS（創造性・活動・奉仕）に取り組みます。 　

　　※科目の選択には一定の制限があります。SL（スタンダードレベル）は150時間、HL（ハイヤーレベル）は240時間
　　　の学習を２年間で行います。

国際バカロレア資格（国際的に通用する大学入試資格）で国内外の大学に進学できますか。

（国内）
　国際バカロレア資格に特化した入試を実施している大学は次の通りです。

　金沢大学、筑波大学、東京医科歯科大学、広島大学、岡山大学、長崎大学、鹿児島大学、東北大学、東京学芸大学、九州工業大学、首都大学東京、横浜市立大学、都留文科大学、大阪市立大学、慶應義塾大学、工学院大学、順天堂大学、玉川大学、東洋大学、日本工業大学、法政大学、武蔵野大学、立教大学、愛知医科大学、中京大学、関西学院大学、神戸女学院大学、倉敷芸術科学大学、創価大学、芝浦工業大学、西南学院大学、日本体育大学、東京都市大学
（文部科学省IB教育推進コンソーシアム「国際バカロレアを活用した大学入学者選抜例一覧（令和元年12月時点）」より抜粋）
これら以外にも、総合型選抜（AO入試）や学校推薦型選抜（推薦入試）で国際バカロレア資格に対応している大学があります。 　

（海外）
　国際バカロレア資格は、国際的に通用する大学入学資格として、国ごとに具体的な取扱いは異なるものの、世界の多くの国々の大学において、大学入学資格として幅広く受け入れられています。また、海外の大学入学者選抜に当たっては、国際バカロレアのスコアが広く活用されています。例えば、英国の大学では、中央機関（UCAS）が国際バカロレアや英国の共通試験であるAレベル等のスコアの統一的な換算表を作成し、各大学が国際バカロレアのスコアを入学オファー等を行う際の目安として活用しています。一方、米国の大学では、共通試験（SAT等）や高校の成績等を総合的に評価して入学者選抜を行っていますが、選抜制の高い大学等において、国際バカロレアの履修を推奨又は積極的に考慮するケースも多く見られます。なお、海外の大学においては、例えば国際バカロレアの上級レベル科目（HL）において一定の得点を取得した生徒に対して、当該科目に相当する一部科目について、入学後の履修免除（単位認定）等の特典を付与するケースも多く見られます。
（文部科学省IB教育推進コンソーシアムホームページ（令和２年10月１日閲覧）より）